月額0円にこだわった理由|物販の固定費を1円も払わずに始めた話

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小さく物販を始めるとき、多くの人は機能を比べます。私は固定費だけを見ました。
理由は単純で、売れるかどうか分からないものに月額を払うと、やめる判断ができなくなるからです。
うちはタレント事務所を経営しながら、2020年からイベントで物販をしています。今は月20回ほど出店していて、1回の売上は10〜20万円です。この記事では、始めるときに何を基準に選んだのかを書きます。
月額を払うと、撤退できなくなる
物販を始める前、いちばん怖かったのは在庫ではありませんでした。**「やめられなくなること」**です。
月額のかかるサービスを契約すると、こう考えるようになります。
- 今月も月額を払ったから、元を取らないといけない
- ここでやめたら、これまで払った分が無駄になる
- もう少し続ければ回収できるかもしれない
これは判断ではなく、後戻りできないという感覚です。 支払った費用が意思決定を歪めるのは、経営をやっていると何度も経験します。
固定費がゼロなら、この歪みが起きません。売れなければ、何も失わずにやめられます。やめる自由があるから、冷静に「これは続ける価値があるか」を見られるわけです。
実際にどう選んだか
選定条件は3つでした。
1. 初期費用と月額が0円であること
これが最優先でした。売上が立つまでコストが出ない状態にしたかったからです。
物販を始めた当初、何がどれくらい売れるか、まったく読めませんでした。イベントによって客層も動員も違います。予測できないものに固定費をかけるのは、単に博打です。
2. 複数の売り方に対応していること
うちが扱うのは、グッズやチェキのような現物と、デジタルのコンテンツの両方です。さらに、イベントの予約も受ける必要がありました。
別々のサービスを組み合わせると、管理する場所が増えます。 社員3人の会社では、これが致命的です。ツールが増えるほど、誰がどれを見ているか分からなくなります。
ネットショップ、予約、デジタルコンテンツの販売が1か所でできることを条件にしました。
3. 始めるまでが早いこと
イベントは急に決まります。「来月出店できます」という話が来て、そこから準備することも珍しくありません。
契約から使えるようになるまでが長いサービスは、現場に間に合いません。 ここは決済端末を選んだときにも同じ判断をしました。
結果として何を使っているか
STORESを使っています。初期費用と月額が0円のプランがあり、ネットショップ・予約・デジタルコンテンツの販売がまとまっていたためです。
有料プランもありますが、まず0円で始めて、売上が立ってから必要になれば移るという順番にしました。実際、始めた時点では0円のプランで足りていました。
料金やプランの内容は変更される場合があるため、契約前に公式サイトでご確認ください。
5年やって分かった、固定費ゼロの本当の価値
始めた当初は「安いから」という理由でした。5年続けてみて、それだけではないと感じています。
試せる回数が増えます。
固定費がないと、「これ売れるかな」を気軽に試せます。売れなければやめて、次を試せばいい。月額を払っていると、1つの商品にこだわってしまうんです。
物販は、何が売れるか事前に分かりません。うちも、売れると思ったものが売れず、ついでに置いたものが売れる、ということを何度も経験しました。当たりを見つけるには、試行回数を増やすしかありません。
固定費ゼロは、コスト削減の話ではなく、試行回数を最大化するための設計でした。ここに気づくのに5年かかっています。
逆に、固定費を払ってもいい場合
否定ばかりだと誤解を与えるので、書いておきます。
- すでに売れる商品がある(何が売れるか分かっている)
- 売上が固定費を明確に上回っている
- 有料プランでしか使えない機能が、売上に直結している
この3つが揃っているなら、有料プランの方が結果的に安くなります。判断の順序が「先に払う」か「売れてから払う」かの違いであって、有料が悪いわけではありません。
うちも売上が安定してきた領域では、有料の仕組みに移しています。
まとめ
物販を小さく始めるときに見るべき順番は、こうだと考えています。
- 固定費がゼロで始められるか(やめる自由を残せるか)
- 複数の売り方に対応しているか(管理する場所を増やさない)
- 始めるまでが早いか(現場に間に合うか)
- 機能の細かさ
機能から入ると、使わない機能に月額を払うことになります。まず0円で始めて、足りなくなってから払う。 この順番にしておくと、判断を間違えても損失が出ません。
これから物販を始める人に、いちばん伝えたいのはここです。